脳のエネルギー事情 ・・・ 脳は睡眠中も休みなく働き、大量のエネルギーを消費する
今回は、私たち(ヒト)の脳は重さが体重の2%しかないのに、食べたエネルギーの18%も消費すること、睡眠中も休まずしっかり働いていることを説明します。また、脳をしっかり働かせるための食事などについて説明します。
*** 私たち(ヒト)の脳のエネルギー源
私たち(ヒト)の脳のエネルギーに関することをまとめたものを、下記に示します。
私たち(ヒト)の脳はおおよそ1.4Kg、体重の大体2%ぐらいです。
しかし、私たちが食事で取るエネルギー全体の18%を消費しています。
脳は起きているときも睡眠中もしっかり働いているので、エネルギー消費量が多いのです。
脳はエネルギー源としてブドウ糖しか利用できません。ほかの身体組織は炭水化物、たんぱく質、脂質のどれでもエネルギーにすることが出来ます。脳はいろいろ特別なんです。
脳の機能をアップさせる食事は、まずブドウ糖安定供給する「スローリリース」食品がオススメだそうです。ブドウ糖を血液中にゆっくりと放出する食品です。
野菜、きのこ、海藻類、大豆製品、魚介類、玄米ご飯、精製されていない砂糖 などです。
次に、条件付おすすめ食品は「ファーストリリース」食品です。ブドウ糖をすばやく供給し、血糖値が一気に上昇する食品です。私たち(ヒト)は、多過ぎるブドウ糖を脂肪として蓄える良くできた機能があります。そうすると血糖値が一気に下がってガス欠状態となってしまいます。
白い砂糖、お菓子、デザートがこれにあたります。残念ですが、白いご飯、白いパン、うどん、もちなども該当します。手間をかけた甘いものや手間をかけて白く精製したおいしいものです。
これらは、すぐに脳にエネルギー供給して「快」ですが、しばらくすると脂肪にかわって、ガス欠状態になり、また食べたくなるという、ちょっと危ない面もあります。気をつけて食べないといけませんね。
< 短期的な「快」を求めて自然な状態に手を加えすぎると、長期的には肥満になり頭も働かなくなるということですね。 なんだか、怖いですね、文明社会の滅亡のプロセスのようです。 >
*** 脳は睡眠中も休みなく働きエネルギーを消費している
私たち(ヒト)の脳は、睡眠中も休みなくしっかり働き、エネルギーを消費し続けています
意識が寝ている間も、全身に血液を贈り続ける心臓や、酸素を取り込む肺、また体温などを眠ることなくコントロールしています。
また、意識が寝ている間も、身体感覚の一部の入力を処理しています。目覚ましで起きられるのは、聴覚が処理されているからです。触られても起きてしまいますね。
大脳では、意識が寝ている間に、今日の入力情報を整理し、過去の記憶と整合性をとって、未来に使える記憶を創造しています。
脳にとって睡眠は休みではなく、睡眠中しかできない積極的な役割があり、多くのエネルギーを使っています。
*** 脳は朝食抜きでは働けない
私たち(ヒト)の肝臓はブドウ糖の元になるグリコーゲンを蓄えることができます。たとえるの脳のガソリンタンクです
このタンクの貯蔵能力は12時間分です。夕方7時に食事をしたら翌朝7時にはエネルギー切れとなります。朝食を抜いて、職場に行くのはガソリン不足、予備タンクで走るようなものです。午前中を無駄使いすることになります。
*** 脳は睡眠中にだけ老廃物を回収できる
脳には、常時老廃物を回収するるリンパ管がありません。
頭蓋骨の中が脳でいっぱいになって、リンパ管を通す空間が内容です。
脳では睡眠中にだけ、血管の外側を脳脊髄液を流すことで老廃物を回収するという、特別なシステムがあることが、このごろわかってきました。
脳では、多くのエネルギーを使って活発に活動するため、その老廃物も多いことが予想されます。その回収システムが睡眠中にしか動いていないということです。
ちゃんと寝ないと脳は、老廃物にまみれていて、すっきり動かいということになります。
*** 自分と周りの人のために行動しよう!
私の経験からも、納期が心配で無理して睡眠不足でした仕事は、効率も品質も良くないですね。翌日、寝た後にすっきりした頭で結果をみたら、結局やり直しで無駄だったという経験も沢山あります。脳の仕組みを知っていたら、まずは寝てしまうことが生産性も品質も良く、健康にも良いということですね。
今後は、自分も周りの人にも、「疲れたら焦らずゆっくり寝ればうまくいくから心配するな」と言うことにします。
続く
資料 健康・ダイエットBOOK 脳力アップのためにできること、タニタの健康ネット からだカルテ さん ありがとうございます。